感染性胃腸炎とは?
感染性胃腸炎とは、ウイルス・細菌・寄生虫などの病原体が胃や腸に入り込み、炎症を起こすことで発症する病気です。いわゆる「お腹の風邪」と呼ばれることもあり、季節を問わず発生しますが、特に冬場はウイルス性の胃腸炎が流行しやすくなります。
突然の吐き気や下痢、腹痛などが特徴で、子どもから高齢者まで幅広い年代にみられます。
多くの場合は数日で回復しますが、脱水症状を起こすと重症化することがあるため、早めの対処が大切です。

感染性胃腸炎の原因
感染性胃腸炎の原因は、主に以下の3つに分類されます。
- ウイルス
最も多い原因がウイルスです。
ノロウイルス:冬場に流行しやすく、少量のウイルスでも感染する
ロタウイルス:乳幼児に多く、白っぽい下痢が特徴
アデノウイルス:季節を問わず発生
ウイルス性胃腸炎は、人から人へうつりやすく、家庭や学校、施設などで集団発生することがあります。 - 細菌
細菌が原因の場合、食べ物を介して感染することが多く、いわゆる「食中毒」に分類されます。
サルモネラ
カンピロバクター
腸炎ビブリオ
病原性大腸菌
加熱不足の肉や魚、生もの、調理器具の衛生状態が不十分な場合に感染しやすくなります。 - 寄生虫
日本では比較的少ないものの、海外旅行先で感染することがあります。
感染性胃腸炎の症状
症状は原因によって多少異なりますが、共通してみられるものは次の通りです。
吐き気・嘔吐:特にウイルス性では突然始まることが多い
下痢:水のような便が続く
腹痛:お腹がキリキリ痛む、張る
発熱:ウイルス性では微熱、細菌性では高熱になることも
倦怠感:体力が奪われ、ぐったりする
最も注意したいのは 脱水症状 です。吐き気や下痢が続くと体の水分と電解質が失われ、
・口の渇き
・尿量の減少
・めまい
・ぐったりする
といった症状が現れます。特に乳幼児や高齢者は脱水になりやすいため、早めの対応が必要です。
感染性胃腸炎の治療
感染性胃腸炎の治療は、原因にかかわらず「体の水分と電解質を補うこと」が基本です。
- 水分補給
吐き気があるときは一度に大量に飲むと逆に吐いてしまうため、
「少量ずつ」「こまめに」「経口補水液を活用する」
ことが大切です。スポーツドリンクは糖分が多いため、症状によっては適さない場合があります。 - 食事の工夫
無理に食べる必要はありませんが、食べられるようになってきたら、
・おかゆ
・うどん
・バナナ
・りんごのすりおろし
など、消化の良いものから始めます。脂っこいものや乳製品、生ものはしばらく避けましょう。 - 薬物療法
原因がウイルスの場合、特効薬はありません。症状を和らげる薬が使われることがあります。
細菌性が疑われる場合には、医療機関で判断のうえ抗菌薬が使われることもあります。 - 生活上の注意
・トイレやドアノブなどをこまめに消毒する
・手洗いを徹底する
・嘔吐物や便の処理は手袋とマスクを使用する
家庭内での感染拡大を防ぐためにも、衛生管理がとても重要です。
感染性胃腸炎は多くの場合、数日で回復する病気ですが、脱水症状が強い場合や症状が長引く場合は医療機関での相談が必要です。
特に乳幼児、高齢者、持病のある方は重症化しやすいため、早めに受診してください。